大動脈弁狭窄症、、患者さんの想い出

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Aさんは60代女性で、三重県の志摩から来られまILM23_EA02012した。志摩は自然の豊かな地で風光も明媚ですが、加えておさかなやエビなどの海の幸にも恵まれたところです。

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Aさんも漁業に従事しておられたようですが、最近、せっかく採ったエビをバケツに入れて運ぶのが苦しくなり、近くの病院で大動脈弁狭窄症との診断を受けてはるばるハートセンターの私の外来へお越しいただきました。

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大動脈弁狭窄症は進行しており、このままでは危険な状態でした。とくに漁業等で体を使うのは突然死を含めた危険が想定できました。

そこでまもなく入院していただき、大動脈弁置換術を行いました。術後経過は良好でまもなくお元気に退院されました。

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しばらくしてAさんは漁業にも復帰され、ご自分で採った伊勢エビを病院までお送り下さいました。皆で感謝して戴きましたが、こんな重い海の幸を力強く扱えるまでに回復されたAさんに思わず敬意をもちました。もう大動脈弁狭窄症はありません。これからは健康を大切にしながら楽しくお過ごしください!

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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