ご支援を下さった患者さん達へのご報告と御礼

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拝啓

皆様方にはますますご清祥のことと存じます。平素は一方ならぬご厚情とご高配を賜り感謝申し上げます。
さて私、京大病院にて重症や高齢者を含めた患者さんたちを24時間体勢で全力挙げて治療し、また昨年末からの京大病院での一件からは、本来の責務を果たせる体制を取り返すべく、努力して参りました。直接の話し合いが十分にはできない状況のため、司法の場でも頑張って参りました。

しかしこの異常な状態が長々と続けば多くの患者さんや関係の方々にご迷惑がかかることを考慮し、京大病院側と和解交渉も行っていました。このほど和解が成立し、9月14日で京大心臓血管外科診療科長に復帰し、同15日付けで京大を退職致しました。

和解内容は上記の診療科長復帰とみずからの意思で退職すること、そして患者さんの治療や新治療法開発ために日夜尽力し、心臓手術の良好な成績を上げ(日本の有力施設の半分の死亡率)、多くの成果・業績を世に出したこと等を実質的に認めて戴きました。

この9ヶ月間、皆様方には2万を超える大切なご署名をはじめ、心温まるご支援やご指導を戴き、本当にありがとうございました。今回の問題の発端になったと言われる京大の脳死肺移植事例でも、患者さんたちの正義の訴えが警察を動かし、脳酸素モニターを設置しなかった病院に対する刑事告発が受理されました。

私自身は一教授よりも一心臓外科医であることが求めるものであると悟りましたので、今後は患者さん本位の治療ができる民間の専門病院(ハートセンター)にて精進したく存じます。

9月16日付けで豊橋ハートセンター(愛知県、外来は月曜日午後)と大和成和病院(神奈川県、外来は金曜日午後)の二箇所を拠点に診療活動を開始いたしました。心臓手術はもとより再生医療などの新治療も完成させ患者さんのお役に立てたく考えております。国内・海外からも協力や支援の申し出があり、これから頑張って実現したく思います。

またこれまで特にお世話になりました患者さん方にご恩返しをするために、相談用ホットラインを設けました(080-6105-8231 米田心臓外科オフィス)。何かお困りのことや相談したいことなどがありましたらご連絡ください。また患者さんの会の方々のご協力で懇親のための会を定期的に持たせていただく予定です。詳しくはこのサイトや患者さんの会からの連絡等でお伝えしたく存じます。

これまで皆様から戴いたご厚情を忘れず、努力して行く決意です。今後もよろしくお願い申し上げます。このたびは誠にありがとうございました。

敬具

平成19年10月22日
豊橋ハートセンター心臓血管外科、大和成和病院心臓血管外科
米田正始 拝

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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