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心臓血管外科の卒後研修
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【1】 初期研修で
何を学ぶべきか、
とくに心臓外科を将来目指すという観点からどういう初期研修が望ましいか?
一般内科・総合診療科で基盤を固めるのが良いか?
循環器内科も役立つのでは?
外科(腹部一般外科)は心臓外科専門医のまえにある程度経験が求められるし
麻酔科や救急も重要かも?
何より患者さんの信頼を得る、患者さんに愛される資質は医師として必須では?
そういえばコメディカルの皆様にも大事にされる医師にならないとね
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参考: 天理よろづ相談所病院 (ジュニアレジデント、シニアレジデント)
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【2】 初期研修のあとの専門修練をどのようにしたら良いか?実力をつけるためにはどういう修練が望ましいのか?
指導者は?ただ手術の手の指導だけでなくアタマを使う、考える指導は?
重症患者ほど発生するさまざまな全身の問題を解決する能力は?
そしてそれを発信し、みずからを示すちからをどうつける?
将来教授になりたい人に、そのための必修事項は何か?
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【3】 英語の勉強はどうするか?:
近い将来海外で臨床研修をと考えているひとにはTOEFLでの高得点が必要です。
実質的なメリットも大きく、ぜひ取り組むことを勧めます。読み聴き話すちからがつきますのでぴったりです。
欧米、豪州のいずれにも同タイプの英語試験で高得点することが求められます。
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【4】 USMLEなどの海外での国家試験はどうするか?
アメリカで研修希望なら必須ですが、カナダや豪州などではそこまでは不要です。
USMLEのStep1つまり基礎医学は早めに合格することをお勧めします。Step2は医師になってからでも行けるでしょう。
臨床英語のところは海外のほうが勉強しやすいようですが、私のところでは適宜外人患者の役を私が引き受けて勉強できるようにしています。
USMLEを受ける代わりに研修はカナダや豪州などにして、生じた時間の余裕で英語論文を何本か書くほうが良い場合もあるでしょう。どちらを選択するかよく考えましょう。
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【5】 そのための必要条件ともいえる(腹 部一般)外科研修をどのようにこなせば良いか?
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本当に何年もかかるのか? その時間を短縮してもっと有意義な過ごし方はないのか?
質量とも充実した施設なら1年以内に必要な症例数は確保できます。この段階で何年も使うことは不利です。
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【6】学会は役立つのか?学会で発表したり参加することはどのように役立つのか?
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うまく活用参加すれば大変役に立ちます。
学会は単に発表するとか聴講するだけでなく、新たな出会いや旧交を温める、人間的な場としても大切なのです。
偏狭なムラ意識から脱却し、全国的視野さらに国際的視野を持ちたいものです。そこでチャンスはさらに大きく広がるでしょう。
ちなみに私はトロント大学への臨床留学も、メルボルン大学での准教授留学も、学会のときの話し合いの中からチャンスを頂きました。コネでもカネでもなく、熱意とそれまでの実績だけでの勝負でした。
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チャレンジャーズライブについて
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【7】 学位(医学博士) 取得をどうす るか?取るメリットはあるのか?
心臓外科医になるために貴重な30代を研究に費やして大丈夫なのか?
そもそもまだ心臓手術の執刀も満足にできないのに試験管を振るような研究をする余裕があるのか?
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学位のために何年も使ってしまうと、留学はどうなるのか?
留学を数年やって執刀実力や見識をつけたとしても年齢が高くなっていると帰国後のポストは大丈夫か?
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病院勤務しながら学位は取れないか?
たとえば社会人大学院生のように。
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このように熟考すべきことは多数あります。
それでも大学院や学位は、かつてのご利益は半減した感があるものの、使いようによってはメリットは残ります
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資格 を取って役立つのか?
資格を取らない場合の不利益は?―なしでは肩身が狭いでしょう。とくに部下ができたときに困ります。
なぜ部下ができたら困るかといえば、その部下にまた部下ができると困るからです。
つまり資格を取らずとも実質的には困らないという可能性もあるのですが、日本全国で高い質の医療を学会主導で全国皆のちからを集めて努力しているときに、それに背を向ける意味はないと思います。
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外科修練、筆記試験の準備、必要症例数をこなすことなどをはじめとして、専門医資格を取る過程で学ぶものも多いと思いますし、まずは張り切って資格を取り、そこから次のステップへと早く進むのが良いと私は思います。
参考:専門医取得や更新のための条件
問題提議エッセイ: 心臓外科はほんとうに若手に人気がないのか?
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【9】 心臓外科臨床で留学したいがどんな準備が必要か ?どこでどんな経験ができるか?
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参考:トロント大学(トロント総合病院TGHなど)
参考:スタンフォード大学(スタンフォードメディカルセンター)
参考:メルボルン大学 (オースチン病院など)
欧米豪の先進国と、アジアや東欧などの新たなグループと、それぞれどういう特長があるか?
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【10】 そもそもどういう心臓外科医になりたいか?
臨床(手術中心 or それ以外?)か、
教育(臨床教育 or 研究教育?)か、
研究 (臨床研究 or 基礎研究?)か?
形態的にいえば大学教授か、大病院の部長か、小さい専門病院のリーダーか、開業を含めた病院経営者兼任か、その他か?
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【11】 心臓外科( 心臓血管外科)は潰しが利くのか?つまり引退後にも何か活躍の場や能力が身につくのか?
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心臓外科を数年以上やってから他領域で立派になった医師を多数知っています。
腹部一般外科、循環器内科、一般内科、在宅医療、プライマリケア、眼科、美容外科、大学教授などの研究職その他さまざまです。
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外科的技術とくに血管外科技術や、心不全管理や呼吸管理、透析をはじめとする全身管理、なかでもどの領域でも起こり得るアレルギーやアナフィラキシーへの敏速かつ的確な処置を 行う能力はまさにどこの領域でも重宝されています。
実験研究でも心臓外科医の技術をもってすれば大動物の難しい実験もへっちゃらです。
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もちろん心臓外科医を目指す以上は、なるべく本来の道を歩み、自己実現を達成してほしく思います。
同時にそれほど誇り高い職種、空軍で言えばトップガン、映画界でいえばスーパースターの要素をもつ職種であるということは知って頂きたいものです。
当然そこには厳しい訓練、自己犠牲を伴います。
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途中で他の分野をやりたいときには何 ができるのか?という質問を受けることがありますが、上記のように何でもできる(若ければ)、いろいろできる(歳を取ってからでも)ということになるでしょうか。
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やはり若い時の苦労は買ってでもやりなさい、と大先輩に教えて頂いたことは本当と思います。楽な生活をもとめて「楽な」科に行くというのは、患者さんに対しても、その科に対しても、社会に対しても失礼なことではないでしょうか。
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そもそも医師ひとりを育てるのにどれだけの税金が投入されているかを考えれば、ただ楽な人生を歩みたいひとは医学部には入るべきでないと思います。
【12】 心臓外科(心臓血管外科)の名医とは?
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【13】 スタートに出遅れた君へ―――学士入学から輝く心臓外科医へ。数年間の遅れ、しかし他領域を学んだ能力を活かす道は?
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学生さんからのお便り1: 臨床実習を終えて
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【14】 視点を変えて、君は下記の心臓手術や血管手 術のうちどれができるか?(順不同)
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術前術後管理(ベンチレーター、スワンガンツ、強心剤、降圧剤、タンポナーデ診断、経胸壁エコー、経食エコー、IABP、PCPSその他)、
患者・家族とのコミュニケーション、コメディカルとの連携、
SVG採り、閉胸、開胸、ITA採り、RA採り、
ポンプのセットアップ(カニュレーション)、末梢血管の露出と吻合、ASD執刀、
RCPカニュラ挿入、LA-LVベント挿入、ポンプからの離脱、
AVR、MVR、オンポンプCABG、オフポンプCABG、
僧帽弁形成術、ベントール手術、
ポートアクセス法のMICS(左写真)や胸骨部分切開法、MIDCAB(ミッドキャブ)などのミックス手術、
David手術(自己弁を温存する大動脈基部再建)、
Dor手術などの左室形成術、
急性大動脈解離への近位弓部大動脈置換、ホモグラフト・ステントレス弁での置換、
弓部大動脈全置換、
VSP除外術(右図)、ロス手術、その他。
などなど、さまざまな疑問や不安があるかもしれません。
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お問い合わせの内容によってはメール等でアドバイスするなり、直接お話するなりしてお役に立ちたく思います。
また医誠会病院への見学を歓迎します。
前もってメール等でご連絡いただければスケジュール合わせをして、できるだけ有意義な時間が持てるようにしたく思います。
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お問い合わせは zeek-m@bf7.so-net.ne.jp までどうぞ
心臓手術のお問い合わせはこちらへ
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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