藤田保健衛生大学病院は日本でも最大クラスの病院で私立大学の特長を活かした患者さん志向の医療を行う大学病院です。
著者(米田正始)はこの大学の関係者というわけではありませんが、
ご縁あって、この大学の熱心かつ有力なサポーターであられたHさんの主治医を京都にて務めさせて頂いたことから、これまでも何かとこの大学病院の先生方にお世話になり、
さらに昨年から名古屋ハートセンターを開設して近隣ゆえご厚誼を戴くことが増えたため、そういう周辺部の仲間としての立場から少し論じてみたく思います。
ひとりのユーザーとしてみた藤田保健衛生大学病院は有名名店街のような一流の臨床医を教授として招聘し、各科でその得意種目で光る特長を有しているように思われます。
筆者はかつて友人の奥様を藤田大学脳神経外科に紹介し、日本の脳外科のトップとも言われる多大な実績を背景にきちんとポイントを押さえた診療をして戴き、感謝しています。
また藤田大学の名誉教授で腹部外科の名人と言われる丸太先生が現役で民間病院で活躍しておられ、難しい進行癌の手術などで患者さんを助けて頂き患者さんともども感謝しています。
その患者さんは著者が比較的大きな心臓手術をさせて頂いた、親しい方の奥様だけに一層ありがたく思っています。他にも何名かお世話になっています。
丸太先生にはハートの日にもお越しいただき、座長の労を取っていただいたこともあります。
グローバルな視野で医療や若手の育成に励まれるお姿から学ぶものは大変多いです。
著者と同業でもある心臓血管外科の安藤教授にもお世話になっています。
大血管を得意としておられるため、ハートセンターにはなじまない「がん+大血管」などの複合手術は藤田保健衛生大学にお願いするようにしています。
また著者は虚血性僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症などの心不全の外科治療に力を入れて来ましたが、そうした患者さんの内科治療でのアドバイスを藤田大学循環器内科で心移植にも詳しい先生らから戴いたこともあります。
思えば著者が京都大学病院に勤務していたころ、知り合いの患者さん(名古屋在住)の心臓手術を藤田大学にて執刀させて頂いたこともありました。
今もそのご厚情に感謝しています。
藤田保健衛生大学病院の特長は卒業生の先生方にも受け継がれ、患者さんのためならどんな苦労も厭わないといったタイプの先生方が多いように思っています。
私がご厚誼を頂いている先生方は皆、感服するようなバイタリティと情熱で診療にあたっておられます。
過労死されないことを祈るようなケースさえあります(実際がんばり過ぎで一時病欠された先生が最近ありました。幸いまもなく元気回復されましたが)。
そうした先生方と遊んだり協力できることは一臨床医・一外科医として大変光栄で楽しいことと思います。
名古屋ハートセンターは小回りが効き、医師・コメディカル・事務とも熟練度が高く足腰が強いため、動きがどうしても遅くなりがちな大型総合病院とは本来協力しやすい特徴をもっています。
そこで今後も藤田保健衛生大学やその関連の先生方と新しい、キメ細かい医療のお手伝いができればと思うのです。
欧米でよく見られる公的病院とくに大学病院と私的病院との連携が発充実すれば病院も個人もさらに発展すると考えられ、
そうした方向へ進むことができればと希望しています。
2009年11月記(2012年5月改訂)
11. 名古屋ハートセンターについて へもどる
患者さんからのお便りのページへ
執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
----------------------------------------------------------------------
当サイトはリンクフリーです。ご自由にお張り下さい。