2009年12月11日 大腸ファイバーと胃カメラ

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数日前、がん健診のため友人いるの消化器病院へ(奈良県橿原市にある錦織病院)行って参りました。

大腸ファイバーと胃カメラその他の検査を受けるためです。

小回りが効くちょうど良いサイズの専門病院で、ハートセンターの消化器版と言えましょうか。

 

友人はこれらの検査の名人なので快適に検査して頂きました。

消化管の上(胃と十二指腸)と下(大腸)を同じ日に検査するのはどちらかといえば強行軍のようですが、

そこは貧乏暇なしの職人ということで友人が理解協力してくれ、

同日検査を毎年やってくれています。

 

まず手始めに腹部エコーから。

この検査はもともと快適な検査ですからとくに問題なくパス。

といってもこの日ばか28りは患者さんの立場ですから、先生がエコーの探触子を止めてじっと画面を見ておられる時には一瞬不安になります。

いつも自分の患者さんには不安を与えているのだろうなあと反省しているうちにエコーは終わりました。

 

つぎに胃カメラは私が何より不得意とする検査で、カメラ(ファイバー)を見るだけでおえっと吐きそうになります。

こどもの頃、お腹を壊しては吐いてばかりいたヘンな習慣がトラウマになって残ったようです。

いつものことなので、友人の先生には、私がおえっとなっていても無視してどんどん進めて下さいとお願いしているのですがやっぱり大げさにちょっとお待ちを、と懇願する始末。

点滴の針を刺している間だけは全然吐きそうにならないあたりは、やはり気分的なもの、単なる身勝手と自分でも確信してしまいました。

それでも近年の鼻から通す胃カメラのおかげでなんとか快適に検査終了。

(写真は昨年ダナンで撮ったものです。検査してくれた先生に捧げます)

 

それからちょっとみじめな下剤と下痢の下ごしらえがしばらくあって、尿のような便が出て大腸がすっかりきれいになったところで大腸ファイバーへ。

ここまで来るともはやみじめさにも慣れ、あとは適当に始末して下さいというほど腹が座ります。

例の後ろ側(お尻側)に穴が開いたパンツもなんのその、まもなくその穴からファイバ―が大腸に入り検査が進みます。

昔はファイバーが腸の曲がり角に触れるとちょっと痛かったのですが、最近はそれもわずかで、集中検査の一日はめでたく終了しました。

ちなみにヨガの人たちの話しでは、断食の目的の一つは宿便を取ることらしいので、

この検査で宿便は完璧に取れると思うと、何か良いことをした気分に浸れます。

 

これら検査の結果、びらん(胃炎)があるよということでお薬を頂きました。

最近ゴルフを再開し、それまでの筋トレの成果かどうか、筋力が関節や腱の力を上回ってか、ゴルフ練習のあと腱だけが痛むため、消炎鎮痛剤を飲んでいたのが胃に悪かった様子。

週1回ほどの練習で、週1錠飲んでも胃を荒らすとなると、心臓手術後の患者さんが痛みどめを飲むことのつらさが良くわかりました。

それにしても歳をとると体中がデリケートになるものです。

昔は体だけは使い減りしないもの、使いこむほどに良くなるものと思っていましたが、、、。

 

一日患者さんになって思ったことは、自分の患者さんはよく耐えて協力してくれているなあということです。

毎年そう思いますので、この日は私の心の中の患者デーです。

 

2009年12月11日 米田正始

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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