【第四十七号】 アメリカ胸部外科学会の印象記

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 【第四十七号】 
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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いつのまにか梅雨に入ってしまいましたが、皆さんお元気でしょうか

さて今月の第1週にアメリカの学会2つに行って参りました。

その印象記を2回にわけてUpしました。

学会印象記はどうしても医療者向けになってしまうのですが、医療とくに心臓

外科に関心のある方々にも多少は参考になるかも知れません。

ひとつはMitral Conclaveという僧帽弁の学会で、これは後述のアメリカ胸部外

科学会の僧帽弁分化会という位置づけで大変レベルの高い学会です。
こちらをご覧ください
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/cvdiary2ndmconclave.html

これはニューヨークで開催されました。飛行機がニューヨークに近づいたとき

、あの世界貿易センタービルの再建がかなりできてきているのを見てアメリカ

の回復を感じました。

ついでながらニューヨークの街は昔の犯罪の巣窟とはすっかり違う安全な街に

なっており、夜遅い時間でもタイムズスクエアなどは若者でにぎわい、楽しい

雰囲気に満ちていました。

いまひとつはアメリカ胸部外科学会AATSで、心臓血管外科では世界の最高峰に

ある学会です。
こちらを見て下さい
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/cvdiary93aats.html

このAATSはミネアポリスで開かれました。日本ではそれほどなじみのない街か

と思いますが、心臓血管外科の世界では歴史のある街です。ニューヨークのあ

とだけに静かな、気持ちのよい中部の田舎町という印象はありました。

学会にもさまざまなものがありますが、こうしたアメリカのトップ学会は世界

の動向を知る一番の場ですし、そこで発表できるということは大変光栄で励み

にもなり勉強にもなることです。

ということで世界中からアクティブな心臓血管外科医が参加し、その語らいや

出会いの場という意味も大きく、会の意義をさらに大きくします。

こうした会のもうひとつの凄さは、心臓血管外科の歴史の実際に触れることが

できることです。

たとえば今回のAATSでは Albert Starrスター先生の講演がありました。骨子は

ブログをご参照戴くとして、こうした歴史を変えた、あるいはすでに大きな歴

史の一部とも言える先生の話をまとめて聴けたというのは貴重な経験です。

また心臓病学の歴史の一部ともいえるEugene Brownwald先生の受賞を自分の眼

で見れたというのも日本国内ではなかなか経験できないことでした。

ついでながら、若い先生方にはこうした偉大な指導者の生き様の一端に触れて

高い志を新たにして努力して頂ければと思いました。

学会の後ろの部分は割愛して帰国しました。手術を待ってくれている患者さん

がいてくれるのをうれしく思いながら。

敬具

平成25年5月17日

米田正始 拝

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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