感染性心内膜炎(略称 IE)は突然ひとを襲います。
きっかけは抜歯やけがその他さまざまですが、その背景に弁膜症、先天性心疾患などの心臓病があります。
感染性心内膜炎のために弁がより壊れて弁膜症が悪化することもあります。
感染や心不全がどうにもならなくなった時などに心臓手術が必要となります。
下記の患者さんは遠方からお越し下さいました。
当初入院しておられた大学病院では心配と連絡を取ってこられ、患者さんのご希望で主治医の許可と協力を得てかんさいハートセンターまで転院して来られました。
2つのメールを掲載いたします。ひとつは最初に私に送って下さったもの、もうひとつは退院後お元気になられたあとのお礼のメールです。
褒めすぎのところはお恥ずかしい限りで読み飛ばしてください。
病気と正面から向き合い、勉強し相談し熟考し、決断された患者さんとご家族には頭が下がります。
ポートアクセス法というMICSによる僧帽弁形成術で痛みも少なく、元気な生活に戻れたのは患者さんとご家族の努力の賜物です。
弁形成のあとはワーファリンも不要ですし自然な生活ができるでしょう
これから元気な健康生活を楽しんで下さい。
******ご家族からの最初のお便り******
お忙しい所大変申し訳ありませんが、インターネットを見て米田先生にメールさせて頂きました。
私は**市に住みます**と申します。
私の妻の母が微熱が長く続いて体調がおもわしくない為、今月始めに近くにある**大学病院で診察して頂いたら、感染性心内膜炎と診断され抗生剤の投与を続けています。
ですが効果があまり良くないらしく、近いうちに弁の手術をしなくてはいけないと先生から告げられたみたいでショックを受けています。
本当にこの病院で手術に踏み切って良いものなのか不安がっています。
実際に手術が近々に迫ってるこの状態でハートセンターへの転院は可能なのでしょうか?
まさか心臓の病気になるなんて思いもよらなくて慌ててしまい、先生のおみえになるような専門の病院があるなんて知識も無かったのですごく後悔をしています(泣)
何か良い方法があれば教えて頂きたいです宜しくお願い致します m(_ _)m
*****ご家族から、退院後のお便り *****
米田院長先生
本当なら院長先生に直接お会いして御礼を申し上げたかったのですがメールで申し訳ありません。
母は自分の病気を知った当初はもう助からないと絶望的でしたが、この病気 (感染性心内膜炎) をきっかけに米田院長先生の存在を知る事が出来まして、
神にすがる気持ちで先生にメールを送りましたら直ぐにお返事を頂き、そして先生のお導きによって母の命を繋いでいただけました。
本当に言葉では言い表せないほど感謝の気持ちでいっぱいです。
母の病気がきっかけではありますが、先生を知れば知るほど偉大さや人間性、様々な事が、職種は違えど私にとっても刺激になり勉強にもなりプラスになっています。
今後も母のアフターケアでお世話になりますが、宜しくお願い致します。
そして米田院長先生がいつまでもお元気でご活躍される事を心よりお祈り申し上げます。
ありがとうございました
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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