お便り109 巨大な心房中隔欠損症などのためMICS手術を

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心房中隔欠損症(略称ASD)はそう怖くない心臓病と思われている 142991182ふしがあります。

しかしその穴が大きく、多量の血液が漏れたり、心臓や肺が壊れてくると危険なことさえあるのです。

つぎの患者さんは50代の男性で働き盛りの中、心房中隔欠損症のため心不全が発生し苦しくなって遠方から米田正始の外来へ来られました。

穴は巨大で、もれる血液が多いことから右心房や右心室も巨大、そのため三尖弁も付け根が広がり強い逆流つまり三尖弁閉鎖不全症を合併していました。心房細動などの不整脈も併発していました。

患者さんが安全に確実にお元気になれるMICSの皮膚切開よう、そして早い時期に仕事復帰ができるよう、ミックス(ポートアクセス)で手術を行いました。

巨大な穴を患者さんの自己心膜で閉鎖し、三尖弁を形成し、右心房のメイズ手術を行いました。

術後経過は不整脈などのため少し時間を要しましたが、おおむね良好で日一日と回復され、お元気に退院されました。

外来でも体力がついてきておられることがわかり、喜んでいます。

以下はその患者さんからのお便りです。これから楽しく活発に仕事や楽しみに熱中してください。

***** 患者さんからのお便り*****

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朝夕はずいぶんと涼しくなりました。米田先生はじめハートセンターの皆様にお

かれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

この度は私の心臓手術に関しまして本当にお世話になりありがとうございました。

当初はあまり自覚症状も無く病気に対してただ漠然と考えているだけで月日が経
つばかりでした。

しかし、二年ぐらい前から動悸、息切れなどを感じるようになり、地元病院の先生からも手術の事を促がされるようになり、不安も募ってきて、病気に対して真剣に向き合っていかねばと思うようになりました。

一年前ぐらいから自分の病気がどのようなものであるか、又、それの治療方法、手術と調べるようになり、今年の春先から手術をお願いする病院、先生を捜し始めました。

っと決めかねていた時に、七月初め、米田先生並びにかんさいハートセンターの
事を知りました。目の前が明るくなり、進むべき道が現れたと思いました。そし
て、ここでお世話になり手術受けようと思いました。

とは言っても人生で初めての入院、手術。しかも心臓という事で不安が無かったとは言えませんでした。

も先生に初めてお出会いした時から、判りやすい説明と身近に感じる先生の人柄
で、何の不安も無く手術に望む事ができました。

術後も何らかの症状が出る度に、先生方の説明や看護師さん達の暖かい対応により無事退院を迎える事ができました。

一カ月余りの入院生活を、このような環境の中で、送らせてもらったこと、本当にありがたく思っております。

今退院を終え、長い間頑張ってきてくれた心臓にお礼をいいたい気持ちで一杯です。そして、今回の手術によって、治していただいた心臓とうまく付き合っていけたらと思っております。

これからも、このハートセンターが多くの患者さんを救ってくれる事と信じております。皆様の御健康と御活躍をお祈り申し上げます。

本当にありがとうございました。

草々  

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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