土庫病院は奈良県中部の地域医療を支える拠点病院です。
無差別・平等の医療、安全・安心で信頼される医療を理念に掲げた、志の高い施設です。
奇しくもほぼ私が生まれた頃に発足し、多くの地域住民から支持され現在の199床(一般病床) 13床(地域包括ケア病床)の病院に発展しました。
無料低額診療事業を推進し、誰でも安心してかかれる病院へと努力しておられます。
私の実家医院での患者さんのなかにかつてこの土庫病院で事務職として勤務しておられた方があり、お話を聴くたびにここが患者中心、住民本位で愛されていることが実感できます。
とくに消化器疾患、大腸肛門疾患の予防や早期診断と治療にちからを入れ、小児科診療、透析、リハビリテーション、在宅訪問、介護とともに地域医療の基盤を大切にしておられます。
院長の山西行造先生には私が京大病院心臓外科にて奉職していたころから大変お世話になり、地に足つけた地域医療の手本を何度も見せて戴きました。また何人もの心臓病患者さんを遠方から搬送いただき、全力あげて心臓手術し元気にお返ししたのを覚えています。
高齢化社会で非都市部の奈良県にあって、患者さんもこれまで以上に高齢・重症です。90歳を超えるお歳で、しかしまだまだ生きる意欲を持っておられる患者さんも少なくありません。それぞれの患者さんの全身状態から家庭事情までを考慮して最適の治療を組み立てることが大切と考え、ハートチーム、というより病院全体の知恵を出しあって努力しています。
先日も90歳を超えた患者さんの弁膜症手術でお元気になって頂きました。
故郷奈良県で、個々の患者さんたちのお顔が見える地域医療に貢献できるのは光栄なことです。
今後もよろしくお願い申し上げます。
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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