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いい心臓・いい人生 【第八十二号】長時間テレビは寿命を縮めると、、
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発行:心臓外科手術情報WEB
https://www.shinzougekashujutsu.com
編集・執筆:米田正始
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拝啓
リオデジャネイロ・オリンピックは後半に入り、日本勢の健闘もあってますます
盛り上がっています。
リオは日本から見るとほぼ地球の裏側にありますので、時差もほぼ半日つまり
昼夜正反対となり深夜早朝のテレビに釘付けで寝不足の方もおられるかも
知れません。
そうした中で一日5時間以上テレビを見るひとは、肺塞栓になって死亡する率が
2.5倍にもなることが研究報告されました。
肺塞栓はエコノミークラス症候群や地震の後で車中泊のために死亡者が出て
大きな問題になった病気です。下肢を下げた状態で長時間過ごしていると、下肢に
血栓ができ、それが血液の流れに乗って心臓そして肺に詰まる病気です。
緊急の心臓手術が間に合えばまだ「まし」ですが、病院に来るまでにお亡くなりに
なっていた、残念なケースをこれまで何人も経験しています。
オールアバウトの米田正始のコーナーにこの記事をUpしましたのでご参照ください
「1日5時間以上のテレビ」で、死亡リスクが2.5倍に!
https://aaprev.allabout.co.jp/gm/gc/465120/
テレビそのものが悪いのではなく、同じ姿勢をずっと続けるのが良くないという
意味のようです。それなら楽しみを失うことなく対策が立てられますし、不幸中の幸い
ですね。
それに関連して、テレビではなくても1時間以上座り続けると寿命が縮むという
研究報告もあり、これも併せてご紹介しました。
要するに人間はじっとしていると病気になる、そのように造られているようです。
昔風の「お母さんお茶取って」とか「新聞取って」というのはこれから前向きに
見直すべき時代になったのかも知れません。
からだをこまめに動かせば、周囲の方に喜ばれながらご自身の健康増進にも役立つ、
そういう捉え方で、これから楽しくテレビを観て下さい。リオオリンピックはまだ
これからも見どころ十分のようですし。
敬具
平成28年8月15日
米田正始 拝
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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