お便り132 難治性心房細動を心房縮小メイズ手術で克服して

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心房細動は発作性の段階なら比較的簡単に直せますが慢性化するとやや治りにくくなります。

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まして心房が拡張すると薬はもとよりカテーテルアブレーションでも歯が立たなくなります。心房が高度拡張になり巨大左房などになればメイズ手術もあまり効かなくなります。

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こうした状況の患者さんにもお役に立てるよう、私たちが心房縮小IMG_2443メイズ手術を発表したのは15年ほど前のことでした。現在でもこれができる施設は少なく、よく勉強した患者さんたちが全国から来られ、その恩恵を受けておられます。

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常識では治らないはずの難治性心房細動が治る、たとえ完全に治らぬ場合でも巨大左房が改善すると予後が良くなります。実際巨大左房を他院で放置された患者さんが私たちのところで再手術を受けて心不全などの入院を繰り返さなくなったという経験を複数持っています。

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下記のメールは難治性心房細動のため地元の病院では治療できないと言われて私の外来へ来られた患者さんからのものです。

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手術の後、正常リズムを取り戻していましたが、退院前一時心房細動を再発しておられました。退院後まもなく正常リズムに戻り、その後は外来にて正常リズムです。なお冠動脈が一箇所狭くなっていたため内胸動脈による冠動脈バイパス手術も施行しました。

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この効果的な心房縮小メイズをより多くの患者さんたちに役立てるため、私たちはこの数年間、この手術を傷跡の目立たないMICSにて施行しています。

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これから楽しく充実した生活をお送りください。

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*************患者さんからのお便り************

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合掌 9/20にバイパス手術、メイズ手術をして頂き退院した**です。

経過報告させていただきます。

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不整脈がなくなり、歩いたり、階段を上がっても息が上がることはありません。

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冷たかった手先や足先がポカポカと温かくなりました。

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退院5日間の血圧・心拍数の平均数値は、朝食前146/86 89,就寝前147/85 83でした。

寝床では81位です。

10/30(月)が診察日です。今後の治療の参考になれば幸いです

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先生にご担当頂き感謝申し上げます。

これからもよろしくお願いいたします。

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合掌

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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